「あしたの肖像」映像化妄想

皆さん、こんにちは!ksと申します。
今回も映像化妄想の投稿ということで、本屋で表紙を見て気になり、手に取った一冊を読んでみました。

「あしたの肖像」岩井圭也(光文社)

美大を舞台に、
“亡くなった人を描く”という行為を通して、
若者たちの才能・選択・青春を描いた人間ドラマ。

あらすじ

美大三年生の小滝英哉は、
自画像を描くことをライフワークにしている学生。

そんな彼のもとに、教授から一つのアルバイトの話が舞い込みます。
それは、学内の事故で亡くなった彫刻家・樺沢穂香の両親からの依頼で、

「娘の肖像画を描いてほしい」

というものでした。

“亡くなった人を描く”という重い課題に戸惑いながらも、
小滝は穂香という人物を知るため、
不可解な事故の真相を探り、周囲の関係者たちに話を聞き始めます。

その過程で浮かび上がってくる、
穂香の知られざる過去。

さらに――
天才と呼ばれ、小滝の恋人でもあった同級生・宇野ひなたの失踪も発覚します。

なぜひなたは姿を消したのか。
そして小滝は、
「絵を描く」という行為を通して、
他人の人生と向き合いながら、
自分自身がこれから何を描き、どう生きていくのかを問い直していきます。

ミステリーの要素を孕みつつも、
物語の芯にあるのは、

「才能」「青春」「選択」

をめぐる、静かで熱い人間ドラマ。

ミステリーとしての引きもありながら、
根っこは間違いなく青春小説だと感じました。

周囲に才能あふれる人間がいる中で、
「自分には何もないのかもしれない」と突きつけられる感覚。
これは、美術に限らず、
多くの人が一度は経験したことがあると思います。

若い頃は、

「自分にはこれしかない」
「これを失ったら終わりだ」

と、視野が狭くなりがちですが、
大人になるにつれて、
人生の選択肢は意外と広がっていく。

この作品は、
悩み、立ち止まり、模索する時間そのものが
決して無駄じゃないということを、強く実感させてくれました。

途中、鳥肌が立つ場面も多く、
読み進めるうちに、
自然と頭の中で映像が立ち上がってくる感覚がありました。

もし映像化するなら・・・(素人の妄想)

個人的には、かなり映像向きの作品だと思いました。

・美術大学という舞台
・肖像画を巡るミステリー要素
・若者の内面を丁寧に追う物語構造

これらは、
映画で十分成立する気がします。

派手な展開ではなく、
静かに積み重なっていく感情の揺れを描くタイプの作品なので、

  • ミニシアター系の映画

このあたりと相性が良さそうだなと感じました。

登場人物の“沈黙”や“迷い”を、
画で見せられたら、かなり刺さる映像作品になりそうです。

もし映像化するなら・・・キャスティング妄想

小滝英哉(美大3年生)

倉悠貴

小滝は、決して明るいタイプではないものの、
友人もいて社会から孤立しているわけではない人物。
それでも、自分には特別な才能がないのではないかという不安を
心の奥で強く抱え続けています。

倉悠貴さんは、
内向的な弱さと、芯のある真っ直ぐさを同時に表現できる俳優で、
「描けなくなったら自分には何も残らない」
という小滝の切実さや危うさを、
過剰にならず自然に体現してくれそうだと感じました。

感情を声高に叫ぶのではなく、
行動や視線、間の取り方で
小滝の熱量を伝えてくれそうな点が、
この役にとても合っていると思います。

宇野ひなた(小滝の恋人)

中島セナ

ひなたは、圧倒的な才能を持ちながらも、
周囲と積極的に関わろうとはしない人物。
自分の世界観を確立していて、
他人からどう見られるかを気にしない強さを持っています。

中島セナさんは、
佇まいそのものに独自の空気感があり、
多くを語らなくても
「この人は違う世界を生きている」と感じさせる力がある女優だと思います。

一見とっつきにくいけれど、
小滝に対してはどこか心を許している。
その微妙な距離感や、
人間らしい揺らぎを含んだ天才像を、
繊細に表現してくれそうだと感じました。

こんな人におすすめ

・自分の「才能」や「向いていること」に悩んだことがある人
・何かを作る、表現することに関わっている人
・青春×ミステリーが好きな人
・将来に不安を感じている20代〜30代
・派手じゃないけど、心に残る物語を読みたい人

最後に

「何者にもなれないかもしれない」

この不安は、
多くの人が心のどこかに抱えたまま生きていると思います。

この作品は、
その不安を無理に肯定もしないし、
安易な答えも出してくれません。

ただ、

悩み続けること自体が、人生にとって大事な時間なんだ

と、そっと背中を押してくれるような物語でした。

美術に縁がない人でも、
きっと引き込まれる一冊だと思います。

今回も
「もし映像化するなら?」という妄想をしながら読んでみました。
この記事をきっかけに、
作品に興味を持ってもらえたら嬉しいです。

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